ハラ生き道ができるまで 最終章 ~2016年の大失敗から~
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2015年は、徐々に整体の仕事を減らしてセミナー業へシフトしていった年だった。
おかげさまで、シフトは順調に進み、タッピングの講座などもはじめた。
しかし、2016年にびっくりするくらいの大失敗を犯してしまう。
いま思えば、ぼくのエゴが爆発していたのだ。
2015年の終わり、エゴエゴしく、エゴを刺激する文言で、「センターマッスル」を活性化する1年間の長期講座のお客さんを集めた。
その講座は2016年2月にはじまった。
はじめの2か月ほどは、穏やかに愉しく過ぎていった。
ぼくは「この講座をはじめてよかった…!」と心からワクワクしていた。
ところが、ある誤解から人間関係がおかしくなり、色々あった末に受講生5人のうち4人が辞めてしまったのだ。
そこから返金するしないの話が出るなどして、最終的には200万円以上を返すことになった。
この出来事は、とても悔しく、悲しかった。
けれども今にして思えば、やはり「自分が引き起こしていたこと」だった。
まさにお客さんは、「じぶんの映し鏡」。
言い訳のできない大失敗に、 強制的にじぶんを振り返ることになった。
すると、ぼくはぼくを生きていなかった。
じぶんの「身につけたもの」に対する自信、つまり「優越感」しか知らなかった。
「俺はスゴイ!」と思いたかった。
それは「かりそめの自信」だった。
そのときすでに「ハラ」のことを知っていたけれども、まだまだハラ落ちしていなかった。
「うまくいく」ことばかり考えていた。
「じぶんの存在」に価値があるなんて分からなかった。
でも、もっと自分を愛してもいい。
もっと、誰かを愛してもいい。
もっと自分をゆるしてもいい。
2016年の大失敗は、そういうことの学ぶために起こったと思う。
必要以上に大きく見せたり、うまくいっているように見せたり、カッコつけたり。
そういうじぶんのメッキが全部はがれてしまった。
「ダサい自分」を認めざるを得なかった。
失敗を極端におそれて、自転車の練習でさえ一度も転ばずに乗れるようになった男は、34歳で、ごまかしの効かない大失敗をしてしまったのだ。
それでハラのことを考え直し、
「いったいハラとは、どういうことか」
「一体、何を伝えたいのか」
「おぜっきーは、何を伝えることができるのか」
ということを考え抜いた結果、「ハラ生き道」が生まれた。
「センターマッスル活性化」の概念というのは、わかりやすく言えば
「センターマッスルを活性化したら、うまくいくよ」
というエゴの哲学だった。
しかし、ハラ生き道の考え方というのは「うまくいく/うまくいかない」という二元論を超えているのです。
ハラ生き道の根幹のコンセプトは
「何も変えなくていい」
ということです。
それは「今すでに、うまくいっている」「うまくいくしかない」という見方をするということです。
そんなハラ生き道を伝えるべく、2016年8月より3か月の講座を作りました。
それが「ハラ塾」の前身です。
しかし、実際にやってみると3か月では全く足りません。
のちのち分かったのですが、人間のカラダが大きく変化するのに6か月はかかると言われているのです。
また、サポート体制も、じぶんで納得できるものではありませんでした。
そこで、さらに講座やサポート内容を充実させ、2017年1月にスタートしたのが、現在も続いている「ハラ塾6か月コース」です。
1期生には13名の方が集まってくれました。
あたらしいハラ塾は大成功でした。
これまでになかったプログラムを取り入れた結果、アタマではなくハラやハートに響く講座になったのか、毎回、笑いあり涙ありの講座となりました。
姿勢や表情が大きく変わり、自信をつけた方が続出しました。
ぼくはこれからも、このハラ塾をライフワークとして続けていきたいと思っています。
そして、ハラ生き道を伝えてくれる人も増やしていきたい。
現在は、全国にハラ生き道の支部長さんが7名います。
それから動画でハラ生きを学べる「ハラ生きオンライン道場」も作りました。
いま、多くの人がアタマの使い過ぎであえいでいます。
誰かと比べて苦しむ。
じぶんの存在を認められずに苦しむ。
がんばってがんばって、じぶんをゆるせない。
「自分なんて、要らないんだ」
「私には価値なんてないんだ」
「どうせ、いてもいなくても変わらないから…」
そうやって自分を責めることがクセになっている。
その気持ち、ガチガチに固まっていた僕だから、充分に分かります。
緊張しいで、自律神経乱れやすくて、ビビりで、すぐに落ち込む。
そんな僕です。
そんな僕だけど、「生きててもいい」「ここにいてもいい」って思える。
それは、「ハラから観ている」からなんです。
アタマで観たら、「成功」とか「失敗」とか「うまくいく/いかない」が気になるのかもしれない。
でもハラから観れば、そんなことはどうだっていい。
「ただ、ここで息をしている」ということが、ハラにとっての至福なのです。
その状態になるためには、ハラを活性化すればいい。
ハラに「じぶん」を置いていると、アタマがストップします。
すると、「ただ、ここに生きている」ということの価値がふっと浮かび上がってきます。
ハラ塾では、合気道を応用したボディワークによってハラを活性化し「からだの軸」を立て、その状態を「クセづけ」していきます。
つまりハラ塾は、アタマで学ぶ塾ではありません。
「実践し、身につける塾」です。
ハラ塾は、いま僕がもっとも自信を持ってオススメするサービスです。
ハラを活性化するのに、これ以上のものはないと思っています。
これからも、ハラ塾でいろいろな出会いやドラマがあると思うと、とても愉しみです。
ハラ塾11期生は12月1日17:00より募集開始なので、興味ある方は、よかったら見てみてください。
=======あとがき============
これまで長---い「おぜっきーとハラ生き物語」を呼んでくださり、ありがとうございました。
書き始めた当初は
「こんなん読む人いるかな?」
と疑心暗鬼だったのですが、はじめてみると
「続きが気になる!」
「早く次を!」
「ドラマティックで面白いです!」
と意外なお声をいただきモチベーション高く続けることができました。
実は「2016年の大失敗」は、かなり親しい人にしか話したことのない秘密の内容でした。
しかし今回あえて秘密を暴露し、「恥ずかしいおぜっきー」を開示してみることにしました。
これもハラ生きの実験のひとつです。
愉しんでいただけたら嬉しいです。
どうぞこれからも「おぜっきー」と「ハラ生き道」をよろしくお願いいたします。
2017年11月30日 ハラ生き道 創始者おぜっきーこと尾関直人