1億総セラピスト社会で生き残る人、消える人。
どんどんどんどん「誰かを癒したい人」が増えているように感じる。
セラピスト、ヒーラー、カウンセラー、コーチ、コンサル…
猫も杓子も、「癒す人」「助ける人」になりたがっている。
そこには、元手がほとんどかからず、資格も不要、開業の敷居が低いということで、「カンタンにうまくいきそう」なんて安易な考えではじめる人が、かなりの割合でいるんだと思う。
けれども、ふつうに考えて起業というのはカンタンな道じゃない。
たとえば整体師になるのはカンタンだ。
どこかでちょちょいと民間資格でもとって、自宅マンションの一室を施術室にすれば、10万円くらいで「整体師」になって開業することもできるだろう。
しかし一説によれば、整体院を開業して5年以内には90パーセントが潰れるという。
そりゃ安易に開業する人が多いからね。
それから、聞いた話によれば、90%以上の「心理カウンセラー」「コーチ」は食えてないらしい。
それだけ生業にするのが難しい仕事ってことですわな。
ってな状況にも関わらず、セラピスト、カウンセラーetc.になりたい人は後を絶たない。
こりゃなんでかなと考えると「自分を見つめるのが怖い人」が多いんじゃないかと思うわけです。
セラピスト(って上記の職業を総称するね)って、教えたり、導いたり、助けたりする仕事でしょう?
そうなると、一時的に「じぶん」のことを見なくて済むのよね。
「じぶん」はできてる気になって、偉そうに語ったりできる。
それでお金もらえたらいいやんけってな具合で、セラピストが増えてるんじゃないかとぼくは考えるわけです。
それを「一億総セラピスト社会」と呼びます。
しかし、そうなれば当然、需要と供給のバランスが崩れますわな。
みんながみんな「癒されたい人いねが~?」とナマハゲよろしく、集客をがんばっている。
いやいや、いちばん癒されたいのアンタでしょーが、と。
そして、今一度考えてみてほしいのが、
「セラピストという職業はなくなることが使命」の仕事なわけですよ。
セラピストになろうとする人は、そこんとこを考えてみてもいいと思う。
つまり、「地上の楽園」とか「弥勒(ミロク)の世」とか、「素晴らしい世界」にはセラピストなんていないのよ。
ってことはだよ、逆にこの世からセラピストがいなくなったら、「素晴らしい世界」になるかもしれないじゃん?
っていうか、俺はそう思ってるよ。(だから整体もほとんどやめちゃって、「からだを楽にする方法」だけ伝えてる)
つまり何が言いたいかって、「教えるプロ」「癒すプロ」「助けるプロ」は要らないってこと。
っていうか、居なくなったほうが早く素晴らしい社会が訪れると思うし、いずれは淘汰されていくよね。
じゃぁ、どんな人が生き残り、愉しく生きられるかというと、それは「実践する人」なんだ。
なにかに夢中になり、最高に愉しむ人。
他人は関係なく、遊びまくれる人。
淡々と、地道に、経験を積み重ねられる人。
それでさ、「教える」「助ける」「癒す」ってのはさ、いま生業を持っている人が、片手間にやればいいと思うんだ。
バーのマスターが、キャバクラのホステスが、コンビニの店員が、土方のあんちゃんが、タクシーの運転手さんが、お母さんが、近所のおばちゃんが、ホームレスが、みんな兼業セラピストになればいいんだよね。
なんて書くと「批判された!」って思う人がいるかもしれないから書いておくと、上記の「教えるプロ」に成り下がってたのは、おぜっきーのことだからね。
なんか自分はできてる気になって調子こいてたんだよ。
「みんなに何を伝えられるか?」なんて悟った人みたいに考えちゃって。
伝えるまえに実践しろっつーのwww
でもそれじゃやっぱりつまらない。
「素晴らしい世界」、つまりセミナーもセッションも要らない世界になったときに何がしたいか、をイメージしながらやっていったほうが、絶対的に面白いんだよ。
また、そのあたりも徐々に活動していくんで、カタチになってきたら報告するね。
それじゃ、またねーヽ(´▽`)/