問題を解決しようとする意識を「問題」という。~解決しないという解決策~
ラクなあり方で豊かさを実現していくには、まず問題を問題を捉えないことが大切です。
一般的に「問題」が起これば、それに対処しようとします。
もちろん、「問題」を解決しようと行動することは悪いことではありません。
けれども、問題を解決しようと躍起になることで、逆に問題がこじれてしまうこともあるのです。
実はぼくらの人生には「問題」というのは存在しません。
あるのは「問題だ」と思う心だけなのです。
たとえば売り上げが下げれば、経営者は「問題だ」と思うでしょう。
けれども、なぜ「問題だ」と感じるかまでは、あまり考えない人多いようです。
それは「売り上げが下がるなんて大問題だ。当たり前だろ」
「売り上げが下がったら、困るに決まってる」と、
「売上が下がること=問題」という激しい思い込みを持っているからなのです。
人は自分の「思い込み」に関しては、あまり検証することがありません。
それは本人にとって、あまりにも当たり前のことなので、「本当にそうかな?」と考えるヒマもないのです。
けれども、せっかくこの文章に出会われたのならば、いちど自分の思い込みを振り返ってみてください。
「ほんとうに売上が下がることは問題か?」
「なぜ、売り上げが下がることを問題だと捉えるのだろう?」
「売上が下がると、何が困るのだろう?」
と。
そのように掘り下げていくと、いろいろと自分の心が奥まで見えてきます。
「売上が下がると会社がつぶれるかもしれない」
「会社がつぶれたら従業員の給料が払えなくなる」
「私も破産するかもしれない」
と色々でてくるのですが、そこにあるのは、最終的には「不安」なのです。
なんだかんだ言って、「不安」な気持ちになりたくないがゆえに、問題を解決しようとしているわけです。
けれども不安というのは面白いもので、行動によって「不安」をごまかしても、そう簡単に消えるものじゃないんですね。
むしろ、隠せば隠すほど、心の奥のほうで醸成してくるのが「不安」なのです。
だから、「問題を解決しなきゃ」と意気込み、実際に問題を解決すればするほど、さらに不安は大きくなるのです。
そうならぬためには、問題に対処するのではなく「不安」に対処したほうがよいのです。
そしたら、それは根本的な解決になります。
けれども問題に対処してしまうと、また同じような問題が起きて、問題が起きる→解決する→問題が起きる→解決する、のイタチごっこになってしまうのです。
ラクなあり方で豊かさを実現していくには、心を見つめていくことが必須条件です。
そして、自分の思い込みをどんどん外していく。
そのときに「恐怖」というのは、非常なポイントになります。
今後は、この「恐怖」への対処法などを、徐々に書いていきたいと思います。