極論すれば人間関係とは「一生付き合う」か「付き合わない」の2択しかない。
ぼくは思う。
人間関係は
「付き合うか」「付き合わないか」
をこちらから決めてしまえば、けっこうラクになるものだと。
人間関係のほとんどの悩みは
「相手が〇〇してくれない」
ということだろう。
つまりは、「相手がじぶんの思い通りにならない」というのが悩みの元凶だ。
なので人間関係の悩みは、
「相手を変えようとしない」
「相手がそのままでいいと認める」
「相手をまるごと受け入れる」
だけで、すべて解消してしまう。
相手の”反応”を期待しない。
相手に「こうあってほしい」と希望を持たない。
相手のあり方を限定しない。
たった、それだけですべて解決してしまうのだ。
けれども、それができない。
それができなくて、相手を否定してしまい、こじれてしまう。
なぜか。
それは「じぶんに制限をかけているから」だ。
じぶんに「こうであらねばらならない」という呪いをかけているから、身動き取れない。
そして、自分ががんじがらめの人は、他人をもがんじがらめにしてからみ取ろうとする。
けれども、他人に制限をかけて、他人に期待して、他人を思い通りにしようとして、いいことなど、何一つもない。
他人を制限すればするほど、じぶんへの思い込みも強化されてしまう。
だからこそ、「他人を自由にする」という試みが何より大切になってくる。
けれども、どうしても許せない人もいるでしょう。
「ありえなさすぎる」価値観を持っている人もいるでしょう。
じぶんの命の危険を冒してまで、付き合わなくてもいい人もいるでしょう。
そういう場合は、関係を断ってしまうことだ。
もう金輪際、付き合わない。
そうしたらあなたは、その人をゆるさなくていい。
「関係のない人」として、無視することもできるんだ。
もちろん、そのぶん「思い込み」も、からだに残ってしまうが、なにもすべての「思い込み」を解消しなきゃいけないわけじゃない。
じぶんに都合の悪い思い込みだけ書き換えてしまえばいいだけだ。
だから、人間関係には「関係を断ち切る」という伝家の宝刀がいつでも残されている。
そして、この「伝家の宝刀」を使わない場合は、「一生付き合う」と決めてしまうことだ。
そうすれば、もう「じぶんを見つめる」しかなくなる。
相手は変わらないのだから、「この人を使って、いかにじぶんを変えていくか」という課題でやっていく。
それなら、相手がどういう反応をしてこようと怖くはない。
すべては「こちらの反応」の問題なのだから、「こちらの反応」を丁寧に見つめながら、ゆっくりと消化していくだけだ。
そうすれば、徐々にこちらがゆるんできて、受け入れの幅が広がり、器が大きくなっていく。
というわけで、人間関係というのは「一生付き合う」か「付き合わない」の2択が、基本の選択肢になる。
最ももったいないのは、
「不満を言いながら、付き合い続ける」
という選択肢。
じぶんには「この世界」を変える力はない。
私は他人や環境に依存している。
わたしは無力だ。
そういった思い込みを強化していく。
そうやって「弱くなっていく」のは、もったいなくて仕方がない。
ハラ生き道を歩むとは、「強くなっていく」ことなのだ。
「強くなっていく」とは、反応しなくなるということだ。
何かを見てから、それに対して動くのではなく、内側から沸き起こるものにまかせて行動していく。
それがハラ生きだ。
けれども「愚痴」をこぼしているうちに、弱くなる。
世界に対して何もできないという気になってくる。
それは「付き合う」というハラも「付き合わない」というハラも決まっていないからだ。
じぶんの意見がない。
相手の出方を見て、
「もし、相手が〇〇であるならば…」
「相手が××しなかったら…」
こういう選択肢はつらい。
だからまずは「付き合う」か「付き合わない」か決めるんだ。
ただ、現実世界というのは、それほどゼロサムではなくて、「グレーゾーン」が残されている。
それを日本語で「間合い」という。
付き合い続けるか、付き合いを断つか。
実はそんなに極端に考えることはない。
実用的に考るならば「間合い」を図ればいいんだ。
かならず人と人には、「適正な間合い」がある。
だから「関係を断つ」ということを言い換えれば、「めっっっっちゃ距離を取る」ってことなんだよね。
けっきょく、この地球上に生きる限り、「関係性を断つ」ことなんてできない。
だからたとえば「会いもしない。メールもLINEもしない。電話もしない」
そういう関係を保つ、ってことになる。
だから、人間関係で悩むのなら「間合い」ということを、覚えておいてほしい。
どうしても「才能」や「個性」の関係で、近すぎたらうまくいかない関係ってあるんだよね。
どっちが悪いってわけじゃない。
パズルのピースとして「となり」に設定されていないのに、がんばってハメようとしても無理があるんだ。
だから「付き合う」か「付き合わない」か決める。
それから「付き合う」なら、どのくらいの「間合い」で付き合うか。
じぶんでゆるせる、ラクでいられる、お互い気持ちよくいられる間合いを探せばいい。
そしたら、どっちも変わらなくて済むから。
そんなアイデア、覚えておいてほしいな。
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