やればやるほど、「できてない」が見えてくる法則 ~深化する苦しみ~
だいたい、人は深化(※自分の中心に近づく度合)が進んでくると、逆に「わからなく」なってくるものだ。
「道」というのは、奥にいけばいくほど深い。
そして、進めば進むほど苦しい。
合気道にしたって、やればやるほど「できていない」ことに気づく。
身体のことも、極めれば極めるほど、「見えてない」ことが見えてくる。
そして知識が増えれば増えるほど「わからない」ことが分かってくる。
逆に何をしても上達しない、モノにできない人の特徴として
「わかってます」
「知ってます」
「できてます」
という3大口ぐせがある(笑)
まさしく、この口ぐせこそが、「何もわかっていないし、できていない」ことの証明なのだ。
「道」は、一生かかっても完成できない、最強かつ最狂の遊びだ。
つまり「できない」「わからない」ところに面白みがある。
けれどもエゴはつい「できた」を欲しがる。
「できない」と苦しい。
「なんで」と自分を責める。
けれども、ハラにとっては「できない」に価値がある。
「わからない」ということに嬉しさがある。
だから今、
「自分はまだまだなんだ」
「できてないことだらけだ」
「わからないことばかりだ」
という意識で落ち込んでいる人がいたら伝えたい。
「それはあなたが深化しているからなんだ」
と。
あの人は「ぜんぶ分かっちゃったような顔」して、すごく自信満々に振る舞っているかもしれない。
あの人は「俺はできてるけどね」とマウンティングしてくるかもしれない。
あの人は「あなた、まだできないの?」という空気で見下してくるかもしれない。
そしてあなたは自信がなく「できていない…」「あの人は、あんなにできてるのに…」と比べてしまうかもしれない。
けれども実は、「できてない…」というあり方のほうが、よっぽど正常なのだ。
なぜなら「道」は果てしないから。
けっしてゴールにたどり着けない遊びだから。
だから「できてる」という意識は、つねにどこか間違っている。
それは「先が見えていない」もしくは「できてる」という誤解をしているだけなんだ。
自分の中心に対して深化していく人は、けして「できてる」なんて言わない。
だから今、「ぜんぜんダメだ」「まだまだだ」「恥ずかしい」とヘコんでいるのなら、
それこそが「ハラの喜び」なんだと感じてみてほしい。
「だからこそ、愉しいんだ」
と。
そして、その感じ方で間違っていない、と。
エゴは容易い道が好きだ。
けれどもハラは厳しい道を好む。
あなたが今「できていない」「わからない」を愉しんでいるのなら、それはとてもハラ的です。
というわけで、「まだまだ」なおぜっきーですが、気楽に地道に進んでいこうと思っています。
ともに、大道をゆこう。
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